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FinalDayレポート

sji

大会最終日は、波のサイズがカタ~アタマ半とタフなコンディションでスタートしました。そんな中、終盤には逆転劇が相次ぎ、ドラマチックな展開となりました。

男子QSセミファイナルは8時30分にスタート。ヒート1は西優司と加藤翔平による20代対決となり、西が接戦を制してファイナルへ進出しました。ヒート2の10代対決では、渡辺壱孔が残り9分を過ぎたところで逆転に成功し、そのまま逃げ切って決勝へ駒を進めました。

24歳の西と18歳の渡辺によるファイナルは、西が1本目で7.17のグッドスコアをマークし、主導権を握ります。しかし、残り11分を切ったところで渡辺がライトの波で2ターンを決め、7.67のスコアを獲得。さらに終盤には、バックサイドの波で豪快なワンターンを決めて7.60を加点し、合計15.27とした渡辺選手が、WSL初優勝を果たしました。

渡辺壱孔

女子QSセミファイナルでは、ヒート1で野中美波が序盤からリードを奪い、脇田紗良を下して決勝進出を決めました。ヒート2では、松野杏莉が自身1本目で6.50をマークしてリードしましたが、中塩佳那選手が残り5分を切ったところで逆転に成功し、ファイナルへ進出しました。

中塩と野中による決勝は、両者ともに思うように波に乗れない状況の中での戦いとなりました。その中で中塩は、開始直後に6.67のスコアをマーク。この1本が決定打となり、中塩が逃げ切って勝利を収めました。

中塩佳那

男子LQSセミファイナルでは、ヒート1でフィリピンのジョマリー・エブエサがヒートベストとなる7.50をマークし、塚本将也とともに決勝へ進出しました。ヒート2では、井上鷹が6点台を2本そろえる安定したパフォーマンスを披露し、2位の秋本祥平とともにファイナルへ駒を進めました。

4人による決勝では、終盤までエブエサが首位をキープする展開となりました。しかし、残り1分35秒の場面で井上が逆転を狙ったライディングを開始。優勝に必要な7.33を上回る8.33のエクセレントスコアをたたき出し、土壇場で逆転。WSLでの初優勝を飾りました。

井上鷹

女子LQSは、沖に出るのも困難な状況下での開催となりました。ヒート1では田岡なつみが自身1本目で9.33を記録し、次元の違うライディングで1位通過。ヒート2では吉川広夏が安定した滑りを見せ、決勝へ進出しました。

決勝には田岡、吉川に加え、井上桜、井上楓の姉妹が出場。序盤は吉川がリードを握り、田岡選手にプレッシャーをかけましたが、田岡は諦めず、逆転のタイミングを狙い続けました。優勝に必要な6.17が求められる中、残り2分を切ったタイミングで6.50をマーク。トータルスコアを10.83に伸ばし、しびれるような接戦を制しました。

田岡なつみ

各カテゴリーの優勝者コメント

渡辺壱孔

「WSLで初優勝できてすごくうれしいです。その一言に尽きます。(7.67と7.60の2本は)決まってくれと、波に祈るような気持ちでした」

中塩佳那

「タフな大会でした。波の小さい時からファイナルの大きい波まですごく難しいコンディションでしたが、ファイナルは1本目からグッドスコア(6.67)を出して、試合を優位に進められたので、次のチャレンジャーシリーズに向けて良い大会になりました。」

井上鷹

「WSLに参戦して9年くらいなのですが、ショートボードも含めて、優勝は一度もありませんでした。やっと優勝でき、(7月から始まるワールドロングボードツアーに)クオリファイもされたと思うのでうれしいです」

田岡なつみ

「(ファイナルは)ゲットが辛くて体力勝負だと思っていました。インサイドの選択肢もあったけど、ファイナルはしっかりアウトからエクセレントを出す気持ちでした。最後の最後に諦めないで1本きてくれたので、波に感謝したいです」

QS2000 男子・女子
LQS1000 男子
LQS1000 女子

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